2015 年度 新茶便り - 人と農・自然をつなぐ会

2015 年度 新茶便り
無農薬・有機栽培のお茶にこだわり続けて 39 年。
39 年目の新茶に寄せて
無農薬茶のふるさと瀬戸谷の山々は、静岡市と島田市の分水嶺。山々に源を発する瀬戸川は、藤枝市を
二分して流れます。我が家の前を流れる滝ノ谷川は、20m ほど離れたところで滝沢川と合流し、そしてそ
の先で瀬戸川に合流します。例年ですと合流点から下流に 300m ほどは、今の時期は干上がってしまうの
ですが、今年は水が滔々と流れています。秋から冬にかけて十分な降雨があった証です。今年は茶樹にとっ
て最高の年になりそうです。後は春の遅霜さえなければ・・・。
第 44 回日本農業賞「食の架け橋の部」で、私たち人と農・自然をつなぐ会が優秀賞を受賞しました。
39 年もの長きに渡って続けてまいりました無農薬・有機栽培によるお茶作り、消費者の皆様と続けてきた
交流を高く評価していただき、大変栄誉ある賞をいただきました。このたびの農業賞は、私たちだけが受
賞したのではないと思っています。「食の架け橋」とは、生産者と消費者の交流があってこそ成り立つもの
です。私たちの農業への想いを汲み、いつも商品を買い支えていただいている消費者の方々、「お茶摘み交
流会」をはじめとする各種交流会に参加いただいている方々とともに受賞したものです。無農薬・有機栽
培のお茶作りにこだわり、消費者の皆様とともに歩み続けてきた 39 年。長きにわたるご愛顧、ご支援に心
から感謝を申し上げると同時に、この喜びを皆様と一緒に共有したいと思います。
この 39 年の間に、海外に留学していた 3 人の子どもたちも帰国して就農しました。長女と長男は結婚し、
それぞれのパートナーも就農しました。若い力が加わることで、活動の幅が飛躍的に広がっていきました。
活動の一環として行ってきた田んぼでの米作りは、田植え、草取りから稲刈りまですべて手作業。1反歩
ほどの田んぼに、若者を中心に子どもから大人まで延べ 150 人ほどの人が入り、作業中は笑い声が響いて
います。はじめて田んぼに入る人、何年も通って来てくれている人、さまざまですが、田んぼで作業をし
ているときの目の輝きには毎回感動します。田植えや稲刈りの他にも、春の「お茶摘み交流会」、夏の「紅
茶加工交流会」、冬の「味噌作り交流会」と、1年を通して交流会は目白押しです。我が家を訪問してくれ
る人は、年間 1,500 人にも達するようになりました。また、海外からの来訪者も年々増加し、今では年間
100 人にのぼります。日本茶が好きなので茶畑を見てみたいという人、農作業体験をしたいと 3 ヶ月も滞
在する人、実にさまざまな人たちがいろんな国から我が家を訪れてくれています。
喜ばしいニュースの一方で、決して忘れてはいけないのは原発の問題です。昨年度も、新茶、紅茶、番
茶と茶期ごとに放射性物質含有検査(ゲルマニウム半導体分析装置、検出限界 0.8Bq/kg)を実施しました。
その結果すべてが不検出でした。今年も新茶ができ次第分析し、結果は新茶ともに皆様へお送りし、公開
いたします。
これからも食と農業を通じて皆様との交流を大切にしつつ、安心・安全でおいしいお茶作りに励んでい
きます。今度ともご支援のほどよろしくお願いいたします。
2015 年春 人と農・自然をつなぐ会 代表 杵塚敏明
日本農業賞「食の架け橋の部」優秀賞受賞
日本農業賞とは
「和食」がユネスコの世界無形文化遺産に選ばれ、世界から注目を集める日本の食。それを支えているのは
日本の農業生産者達です。毎年、意欲的に経営や技術の改善に取り組み、地域社会の発展に貢献、食や農
の担い手として先進的な取り組みをしている方々を選び、表彰しているのが「日本農業賞」です。
主催:日本放送協会(NHK)、全国農業協同組合中央会(JA 全中)、都道府県農業協同組合中央会
後援:農林水産省、都道府県
「食の架け橋の部」
日本農業賞は、
「個別経営の部」、
「集団組織の部」、
優秀賞受賞理由
山深い中山間地で無農薬のお茶作りを始めた 39
「食の架け橋の部」の 3 部門に分かれています。
年前から、地域の生産者と共に消費者との交流を
その中で、消費者に最も関わりがあるのが、「食
続けてきたことや、お茶摘み、田植え、稲刈りな
の架け橋の部」です。農業者と都市生活者、消
どの交流会を1年を通じて開催し、お茶の手揉み
費者との「新しい連携」や、「未来への豊かな生
や鶏絞め体験などを通じて、若者や都市生活者に
き方・地域づくり」へのヒントとなる活動をし
も食と農、自然と命の大切さを伝え続けてきたこ
ている個人・集団を表彰しています。
とを高く評価していただきました。
想いをつなぐお茶作り
一起・佳苗
啓助
浩之・歩
樹
(1 歳 4 ヶ月)
民子
(2 ヶ月)
かづ江・敏明
我が家に新しいメンバーが加わりました。
一起・佳苗・啓助
(けいすけ)
浩之・歩・樹
(たつる)
数年前から緑茶の荒茶加工の修行を始めまし
昨年アフリカから帰国して就農、結婚しました。
た。来年からは僕が荒茶加工をします!(一起)
今年長男樹(たつる)が生まれました。(浩之)
啓助が生まれて、大家族の良さを実感していま
子供が生まれて、安全な食の大切さを改めて実
す。大家族で仕事をする良い点は、苦手なとこ
感しています。命の糧を生み出す農業を守って
ろをお互いに補え合えるところです。(佳苗)
いきたいです。(歩)フギャー!(樹)
あーっ、バァバ!(啓助)
民子
敏明・かづ江
昨年お茶の手揉み保存会に入りました。昔なが
39 年間、幾多の苦難もありましたが、子供た
らの技術を大切にしながら、仕上げ加工の腕を
ちと後継者に恵まれ、「私たちが進んできた道
磨いていきたいです。さらにおいしいお茶をお
は正しかった」と夫婦で話しています。(敏明)
届けできるよう、精進していきます。
周りの農家が高齢化でお茶栽培を辞めていく
中、子供たちと家族みんなで農業ができるのは
嬉しいことです。(かづ江)
無農薬へのこだわり
良い百姓は、良い作物を作る前に、良い土を作る
私たちは、農薬や除草剤だけでなく、化学合成肥料も一切使いません。自家配合した有機肥料と、馬糞か
ら作った堆肥を土に入れています。土の中の微生物やミミズなどが増え、それらの働きにより、有機物は
植物が吸収できる栄養へと分解されます。肥沃でフカフカな土に茶樹は力強く根を張り、良質な茶の生産
につながります。良いお茶の源であるフカフカの土を触りに、ぜひ茶畑を訪れてください。
生態系
仲間作り
無農薬・有機栽培とは、農薬や化学肥料を使わ
おいしい無農薬茶作りには良い生産者仲間が
ないだけでなく、自然界の生態系と人との共存
不可欠です。生産者同士で茶畑の土作りにつ
を大切にすることです。無農薬の茶畑には害虫
いて情報交換したり、製茶技術向上を目指し
もいますが、害虫を捕食する益虫もたくさんい
て切磋琢磨することで、良質なお茶が生まれ
ます。テントウ虫、クモ、カマキリ、ヘビ、小
ます。今後も産直運動を通して、志を同じく
鳥なども生息し、とても賑やかです。
する仲間の輪を広げていきます。
茶畑歳時記
新茶(一番茶)
5月
「夏も近づく八十八夜」と歌う『茶摘』の歌が
あります。立春から 88 日頃、5 月初旬は茶畑
が最も輝き、茶農家が走り回る季節です。
新芽は日に日に大きくなります。やわらかい芽
を摘むため、茶農家は朝まだ薄暗いうちから夕
方遅くまで茶葉の摘み取りに大忙しです。
摘み取った茶葉は畑から直接荒茶加工場に運
び、その日のうちに荒茶に加工します。あちこ
ちの工場から茶葉を蒸す蒸気が漂い、里山は新
茶の香りに包まれます。
人と農・自然をつなぐ会では緑茶はすべて、こ
の新茶期の茶葉を使っています。
また、毎年新茶期には「お茶摘み交流会」を開
催しています。国内外から 100 人以上のお客様
が新茶の茶畑に集います。ぜひ一度、ご参加く
ださい。
刈りならし
新芽を摘み取った後、残った葉を刈り落とす、
刈りならしという作業を行います。二番茶を摘
み取る際、新芽だけを摘み取り、古い葉が混ざ
らないようにするためです。
この刈りならしは、茶葉を摘み取るするたびに、
2 週間ほど後に必ず行っています。お茶の品質
を左右する、大切な作業です。
二番茶
6月
初夏 6 月下旬から二番茶の摘み取りが始まりま
す。この時期、無農薬の茶畑では、クモやカマ
キリなどの虫も元気に歩き回っています。ウン
カが付いたお茶は香り高く、発酵茶に最適です。
私たちは、二番茶の茶葉はすべて紅茶に加工し
ています。工場には、発酵した茶葉のかぐわし
い香りが立ち込めます。
茶畑と茶農家の 1 年
草取り
8月
除草剤を使用していないため、夏場には雑草が
びっしり生えてきます。草取りはすべて手作業
で行っています。真夏の炎天下の草取りは本当
に大変ですが、取った草はやがて分解されて、
土を肥やしてくれます。毎年夏には農業ボラン
ティアや大学生の農業サークルが援農に来てく
れています。
施肥
有機原料 100% の肥料を、年に数回に分けて撒
きます。施肥の後には浅く土を耕して、根への
吸収を促しています。
自家飼育している馬の糞から作った自家製堆肥
も、必要に応じて施しています。
秋番茶
10 月
田んぼに黄金色の稲穂が揺れる頃、茶畑では秋
番茶を摘み取ります。夏の強い陽射しを浴びて
育った葉は、力強く伸びています。
私たちは、秋番茶を使ってほうじ茶を作ってい
ます。香ばしいほうじ茶は、サンマやキノコな
どの秋の味覚にぴったりです。
藁敷き
11 月
稲を収穫した後、藁を束ねて茶畑に運び、茶の
樹の根元に敷き詰めます。藁敷きをすることで、
冬の乾燥期にも樹の根の湿度が保たれ、その後
分解されて有機肥料として土に還ります。藁を
無駄にしない、伝統的な農法です。
茶畑も冬支度をして、また来る春を待ちます。
発酵茶マイスターの和紅茶作り
萎凋(いちょう)
収穫した茶葉を広げ、風を当てながら約 18 時
間かけて萎れさせます。茶葉の水分量は 50∼
60% まで減少します。時間はかかりますが加温
はせず、より自然に近い状態で萎凋しています。
その日の茶葉の状態、気温や湿度により、萎凋
時間は変わります。手で茶葉を握ったときの弾
力、花のような萎凋香で見極めています。
揉捻(じゅうねん)
萎凋の終わった葉を約 1 時間揉捻機で揉みま
す。揉捻機は紅茶の本場スリランカから直接輸
入したものを使用しています。
揉捻により、茶葉の表面に傷を付け、茶葉の発
酵酵素を活性化させます。
発酵(はっこう)
揉捻の終わった茶葉を竹で編んだ籠に広げて、
自然に発酵させます。発酵がすすむにつれて茶
葉の温度が上昇します。
この発酵により、茶葉の色は赤褐色に変化し、
香りは青臭さが消えて紅茶独特の発酵香に変化
します。
乾燥(かんそう)
温度の異なる 2 種類の乾燥機で茶葉を乾燥さ
せます。第 1 乾燥では高温で酸化発酵を止め、
第 2 乾燥では低温でゆっくりと完全に乾燥さ
せます。
茶葉を傷めないように、時間をかけて丁寧に乾
燥しています。
日本の食文化に合う紅茶を追求しています。
和紅茶はとても珍しいと思われがちですが、実は日本では明治 7 年から紅茶生産が始まり、多い年には
8,000 トン以上も生産され、海外にも輸出されていました。ところが、昭和 46 年の紅茶輸入自由化によっ
て生産量は激減し、現在では 120 トンほどにまで落ち込んでしまいました。和紅茶の文化を守りたい、茶
の生産農家を守りたいという思いから、2000 年から和紅茶作りを始めました。
日本の茶葉由来の自然な甘みを持ち、日本の食文化によく合うすっきりとした和紅茶を追求しています。
発酵茶マイスター 杵塚歩
アメリカへ留学後、帰国して就農。紅茶に魅せ
られ、インドやスリランカで紅茶加工技術を学
ぶ。日本のやぶきた種を使った、日本の気候と
風土に合う和紅茶作りを追求する。2012∼
2014 年、静岡県の発酵茶マイスターに選ばれ、
講師を務める。2012 年、中日農業賞受賞。
100g 700 円
紅茶『瀬戸谷もみじ』
初夏の新芽を収穫して作った純国産紅茶です。
渋みが少なく、自然な甘みがありますので、砂
糖・ミルクを入れずにストレートで飲むのに最
適です。
お茶に磨きをかける職人技
荒茶選別・整形
荒茶には、粉、茎、葉(本茶)など、大きさや
性質の異なる部位が含まれています。それぞれ
の部位に適した火入れを行うため、数種類のふ
るいにかけて分類します。大きな葉は切断機で
整形します。
大部分の茶業者は、短時間に大量生産するため、
自動で選別・整形を行う総合機を使っています。
私たちは機械に任せるのではなく、手間と時間
がかかっても、自分の目と感覚を頼りにふるい
を使う昔ながらの技術を大切にしています。
火入れ(乾燥)
粉、茎、葉(本茶)、頭(大きな茶葉)に分類
した茶葉に、それぞれに最適な温度と時間で火
を入れます。火入れにより、茶葉に艶が出て、
ほのかな火香(ひか)が生まれます。
荒茶の品質や季節、天候によっても温度と時間
が左右される火入れは、職人の腕の見せ所です。
合組(ブレンド)
茶葉を摘み取った畑や蒸し具合が異なるお茶を
組み合わせて、色、香り、味のバランスを整え
ます。合組には茶葉の艶を見る目、鋭い嗅覚と
味覚が必要です。
包装・発送
お茶は生鮮食品です。品質、鮮度を落とさない
よう、仕上げ加工したお茶はすぐに窒素を充填
して包装し、発送します。お手元に届いたお茶
は新鮮なうちにできるだけ早くお召し上がりい
ただければ幸いです。
茶商から独立して 5 年。若き茶師の仕上げ加工
お茶の仕上げ加工とは、荒茶を選別、整形して火入れをする、お茶に磨きをかける最終工程です。知識と
経験だけでなく、鋭い味覚が必要な職人技です。私たちは、より新鮮で高品質なお茶をお届けするため、
ご注文をいただくたびに冷蔵庫から荒茶を出庫して仕上げ加工をしています。
仕上げ加工をするためには、そのお茶を知り尽くしていなければいけません。私たちは生産から荒茶加工
までを一貫して行っていますので、どの山の茶畑で、誰が育てたお茶か、どのような蒸し具合で荒茶加工
をしたか、すべてを把握しています。そのため、そのお茶に最適な仕上げ加工をすることができるのです。
茶師 杵塚民子
中国へ留学後、帰国して就農。お茶に磨きを
かける仕上げ加工の奥深さに魅了され、7 年
間茶商の元で修行。5 年前に茶師として独立
し、現在はすべてのお茶の査定から仕上げ加
工、包装、発送までを一手に行う。
100g 1,944 円
初摘みみどり
春に芽吹いた新芽を初摘みしたお茶の中で
も、茶師が厳選した上質な茶葉のみを使って
丁寧に仕上げました。山のお茶の甘みと旨み
が凝縮したお茶です。
かぶせ煎茶『箱入り娘』(新商品)
50g 1,337 円
かぶせ茶は、摘み取りの 3 週間ほど前に寒冷紗と呼ばれる黒い遮光幕で茶の木全体
を覆います。直射日光を遮断することによって渋みのもとであるカテキンが少なく、
旨みのもとであるテアニンが多くなるため、煎茶の爽やかさと玉露の旨みを併せ持
つのが特長です。50℃程のぬるめの湯で淹れると、さらにかぶせ茶特有の風味と
旨みをお楽しみいただけます。
100g 1,944 円
初摘みみどり
春に芽吹いた新芽を初摘みしたお茶を『走り新茶』と茶農家は呼びます。秋から準
備される幼芽は厳しい冬を乗り越え長い月日をかけて育つため、濃厚な香りと味わ
いが内包される最高級茶です。上質な茶葉のみを厳選し丁寧に仕上げました。特別
なお客さまをもてなす時や、贈り物にも最適です。茶の甘みと旨みをお楽しみいた
だくには、50℃程に冷ましたお湯で 3 分間浸出してください。
100g 1,620 円
春の香みどり
新茶期の早い時期から八十八夜の頃に摘んだ茶葉のみを使った高級茶です。八十八
夜に摘んだお茶を飲むと無病息災、長寿をもたらすと昔から言われます。カフェイ
ン、カテキン、タンニンの含有率が高く、甘み、渋みのバランスがとれたお茶です。
ご家庭用、贈り物にもどうぞ。茶の甘みと旨みをお楽しみいただくには、50℃程
に冷ましたお湯で 3 分間浸出してください。
100g 864 円
やぶきたみどり
「やぶきた」という品種は、味、香り共に最高峰の茶種です。甘みと渋みのバラン
スが良く、深い味わいが特長です。煎茶はビタミン、カテキン、タンニン、ポリフェ
ノール、カフェインなどの成分を豊富に含み、抗菌、抗がん、美肌、動脈硬化予防、
ストレス解消、疲労回復など様々な効果があります。ふだんご家庭でお飲みになる
のに最適なお茶です。50 ∼ 60℃程に冷ましたお湯で 2 ∼ 3 分浸出してください。
100g 626 円
瀬戸谷みどり
日本茶の始まりである在来種を含む、5 月上∼中旬頃に収穫する一番茶です。お茶
を摘み取る際に含まれる、香り高いくき茶、味わい深い粉茶をそのまま残して荒作
りに仕上げました。後に残る程よい渋味が特徴です。
80℃程のお湯で 1 分間浸出してください。
100g 1,080 円
山の深蒸し茶
収穫した生茶葉から煎茶にする最初の蒸し工程の時間を、通常よりも少し長めに
取って作られたお茶を深蒸し茶と呼びます。長めに蒸すことによって、茶葉の細胞
がほぐれ、成分がよりよく抽出されるため深緑色です。
山間地の茶葉は繊細なため、平地の深蒸し茶よりも少し蒸しを弱めることで、特有
の渋みと甘みに加え、やわらかい芽の風味をお楽しみいただけます。
人と農・自然をつなぐ会では、2011 年以降、毎年放射性物質の含有検査を実施しています。2014 年新茶の検査の結果、2013
年に引き続き、お茶の浸出液から放射性物質は検出されませんでした(検出限界 0.9Bq/kg)。安心してお飲みいただけます。
100g 518 円
深みどり
前年に生産された一番茶を仕上げた蔵出し茶です。日数を経てもお茶が劣化しない
よう、冷蔵庫で適切に保管し、その後丁寧に仕上げ加工しました。熟成させること
で新茶特有の青臭さが抜け、まろやかな味が特徴です。熱湯で浸出してお飲みくだ
さい。
100g 703 円
くき茶みどり
一番茶の仕上げ加工時に選別した茎を丁寧に仕上げたお茶です。水色は濃く、香り
の高い、さっぱりとしたのどごしの味わいが人気です。若々しい味と爽やかな香り
は、気分をリフレッシュするのに最適です。
茎茶特有の爽やかな香りを引き出すために、熱湯で浸出してお飲みください。
50g 864 円
食べるお茶
食べるお茶は、『やぶきたみどり』を微粉末加工したものです。緑茶には多くの健
康成分が含まれています。カテキン、ポリフェノール、各種ビタミン群等、すぐれ
た成分をまるごとお召し上がりいただけます。急須を使わずに、適量をお湯、また
は水に少量溶かしてお飲みください。飲料としてだけでなく、お料理、お菓子作り、
焼酎割などにもどうぞ。
100g 700 円
紅茶『瀬戸谷もみじ』
初夏の新芽を収穫して作った純国産紅茶です。スリランカから輸入した揉み機を
使って、こだわりの製法で丁寧に仕上げました。渋みが少なく、自然な甘みがあり
ますので、砂糖・ミルクを入れずにストレートで飲むのに最適です。紅茶は抗酸化
作用のあるポリフェノールを豊富に含み、身体を温める効果、リラックス効果、疲
労回復効果などがあります。熱湯で3∼4 分間浸出してください。
200g 648 円
玄米茶
玄米は国産米、お茶は 5 月中旬に収穫する一番茶を使用しています。玄米の
香ばしい香りに満ちたさっぱりとした味わいが特徴です。ビタミン B1 を豊富
に含み、滋養の面でも魅力の、風味豊かな玄米茶をどうぞお楽しみください。
抹茶入り玄米茶
100g 702 円
国産玄米を JAS 有機抹茶でコーティングし、一番茶とブレンドしたお茶です。
抹茶の鮮やかな緑色と、玄米の香ばしくてさわやかな風味をお楽しみください。
100g 625 円
上ほうじ茶
5 月に収穫した一番茶を高温で深く炒った高級ほうじ茶です。マイルドで深く
上品な味わいが魅力です。後味にふんわりとした甘みをお楽しみください。
ほうじ茶
200g 540 円
秋に収穫した番茶を強火で炒ったさわやかな火香と軽快な味わいが特徴です。
カフェインやタンニンの含有量が煎茶と比べて少なく、小さなお子様やお年寄
り、就寝前のお茶としてもお勧めです。熱湯でさっと抽出してください。
ほっとひと息、お茶の時間を
沸騰させたお湯を冷ましている時間、急須にお湯を注いで茶葉が少しず
つ開いてくる時間、お茶を飲みながら外の風景を眺める時間。お茶は淹
れる人にも飲む人にも時間を与えてくれる飲み物です。その時間の中で、
自分自身と向き合ったり、家族でおしゃべりをしたり、お客様をもてな
したり。忙しい毎日の中で、ほっとひと息つくときに、上質な時間を与
えてくれるお茶を、これからも作り続けたいと思っています。良いお茶
ほど、時間をかけて丁寧に淹れてみてください。
おいしいお茶の淹れ方
それぞれのお茶に適した湯温で
お茶の味は淹れ方次第で千変万化します。淹れる人の心尽くしに、お茶は応えます。特に 1 煎目は、お湯
の温度にご注意ください。お湯の量は、茶葉が 8 割方開いたときにお湯がひたひたになるのが理想です。
湯温と浸出時間の目安は、お茶の種類一覧をご覧ください。
緑茶
紅茶
美容効果のあるビタミン C を豊富に
紅茶の主な成分であるポリフェノー
含みます。渋み成分のカテキンには
ルには抗酸化作用があり、病気や虫
抗酸化作用と殺菌作用があり、身体
歯の予防効果があります。疲れをと
がいきいきします。
り、リラックスさせてくれる効果も。
1
急須と湯呑みにお湯を注ぎ、茶器を温めます。
1
温めておいたティーポットに茶葉を入れます。
2
急須のお湯を捨てて、茶葉を計って入れます。
2
沸騰したばかりの熱湯を勢いよくティーポッ
3
湯呑みのお湯がほどよく冷めるのを待ちます。
冷めたら急須に静かに注ぎます。
4
8 割方の茶葉が開くまで静かに待ちます。この
とき急須を揺すると苦みや渋みの原因となりま
すのでご注意ください。
5
最後の 1 滴まで湯呑みに注ぎます。
2 煎目以降はお湯の温度を上げ、湯量も増やし
てお楽しみください。
トに注ぎます。
3
ティーポットのふたをして 3∼4 分ほど蒸ら
します。
4
最後の 1 滴までカップに注ぎます。
茶葉の量はお好みで調整してください。
沸騰したての熱湯を勢いよく注いぐことがポ
イントです。
大切な人に、上質なひと時を
お茶の樹は一度定植すると土中に深く根を伸ばし、良質なお茶ができる
ことから、「結婚後にしっかり根付いて良い家庭を作る」縁起物として結
婚のお祝いなどに用いられてきました。また、お茶の樹自体が長寿であ
ることや、お茶には様々な健康効能があるため、無病息災・不老長寿の
象徴として、敬老の日のギフトとしても最適です。
人と農・自然をつなぐ会では、無農薬茶を詰め合わせたご贈答用のギフ
トセットをご用意しています。お中元、お歳暮の他、結婚式の引き出物、
内祝いなど、冠婚葬祭にもご利用ください。
ご贈答用お茶ギフト
緑茶・紅茶 3 本セット
3,700 円
(初摘みみどり 100g・やぶきたみどり 100g
緑茶セット
3,000 円
(初摘みみどり 100g・やぶきたみどり 100g)
瀬戸谷もみじ 100g)
緑茶・紅茶セット
1,800 円
(やぶきたみどり 100g・瀬戸谷もみじ 100g)
お茶缶入り緑茶・紅茶セット
3,800 円
(やぶきたみどり 200g・瀬戸谷もみじ 180g)
* 記載のセットの他にも、ご予算、ご要望に応
じて組み合わせることができますので、お気
軽にご相談ください。
* 贈答箱は包装紙に包んでお送りします。各種
のしもご用意しています。
無農薬有機みかん(冬季)
想いをこめて、こだわって育てています。
静岡県は、お茶と並んでみかんの適産地でもあります。わが家では、お茶と同様、みかんも完全無農薬有
機栽培です。みかんの木は雑草にも病害虫にも負けず、太陽の光をいっぱいに浴びて、力強く育っていま
す。その木から採れるみかんの実はとても濃厚な味わいです。同じみかんの木でも、実のなる位置や日当
り、実の大小などで微妙な味わいの変化があります。わが家では、ありのままの自然なみかんをお届けす
るため、選果はしていません。それぞれのみかんの顔と表情をお楽しみいただければ幸いです。
土作り
無農薬
自家設計した有機原料 100%の肥料を使用し
殺虫剤、除草剤、除菌剤を一切使用していませ
ています。肥料が多過ぎたり遅過ぎたりする
ん。広いみかん畑の雑草取りはすべて手作業で
とみかんの味が落ちるため、長年の経験から
行っています。害虫対策は、カミキリムシ対策
施肥時期を見極めています。
として木の根元をアルミで巻いていますが、基
本的には自然の生態系に任せています。農薬を
使用せずにみかんを栽培できるのは、山の豊か
な生態系のおかげです。
旬のみかんを、旬の時期に。
早生みかん
1 箱(5kg) 2,000 円
1 箱(10kg)3,800 円
ご注文受付:11 月上旬∼ 発送:11 月中下旬∼
旬の柑橘詰め合わせ
1 箱(8kg) 3,800 円
ご注文受付・発送:1 月中下旬∼3 月
旬の柑橘詰め合わせは、ネーブル、ハッサク、
バンペイユ、甘夏など、3∼5 種類の詰め合わ
せです。収穫時期により内容は異なります。
青島みかん
1 箱(5kg) 2,000 円
1 箱(10kg)3,800 円
また、詰め合わせの他にも単品(8kg 3,800 円)
でもご注文いただけます。
ご注文受付:11 月下旬∼ 発送:12 月中旬∼
濃厚みかんジュース
1 本(720ml) 750 円
3 本セット 2,200 円
青島みかんを丸ごと搾ったスト
レート果汁 100%ジュースで
す。濃厚な味わいが自慢です。
無農薬有機小麦
初冬の種まき
初夏の収穫
日本の大地と農業、大切な風景を伝える小麦です。
小麦の種を蒔いたのは、一枚の写真がきっかけでした。
同じ村に住むお年寄りに見せてもらった、今から 60 年ほど前の写真。私の関心はその写真の背景に
向きました。百姓をしていると、どんな場所を訪れてもまず目が向くのは畑や土です。写真を見てい
ても自然と目は周りの自然風景や畑を見ていました。その写真の畑には見慣れない作物が育っていま
した。
おじいさんがそれは小麦だと教えてくれました。昔はどの田んぼでも冬に裏作として小麦が作られ
ていたといいます。今、私の村で冬に小麦を作っている農家は一軒もありません。だから私もパンや
うどんを食べてはいても、小麦が育っているところを見たことがありませんでした。たった 60 年で村
から消えてしまった作物。私にとって、それは大きなショックで今でも心の中に深く残っています。
私の村だけでなく、全国規模で小麦が姿を消しました。なぜ日本の農村から小麦が消えたのか...。
1979 年に出版された「アメリカ小麦戦略−日本侵攻」(高嶋光雪著)には、今日の状況がいかに政
治的につくり上げられたのかが克明に記されています。戦後アメリカは農産物の在庫を過剰に抱え国
家財政を圧迫していたため、その余剰農作物を海外へ輸出する政策をすすめ、日本がその標的となり
ました。米を主食とする日本に小麦を普及させ大量に輸出するため、日本人の食生活をパン、畜産物、
油脂類という欧米型に転換させるという作戦がひそかに遂行されました。そして「栄養改善」の名の
もとに、アメリカからの膨大な資金提供を得て食生活欧米化が推進されました。しかしその真の狙い
は日本の「栄養改善」ではなく、アメリカが長期間安定して大量の余剰農産物を日本に輸出すること
でした。国民不在のまま食生活や食糧問題の議論が進められ、「米を食ったら馬鹿になる。これからは
パンを食え」という掛け声の下、子どもたちの学校給食の献立が決められ、日本全国にキッチン・カー
が走りました。当時、アメリカが日本に輸出したかった主な農産物は小麦、大豆、トウモロコシでした。
これらの農産物はどれも、1960 年代から日本国内の自給率が著しく低下しています。戦後の国内食糧
自給率の著しい低下、その原因とされる日本人の食生活の変化には実はこのような経緯がありました。
2013 年度の日本の小麦自給率はわずか 12%です。
60 年ほど前の写真に映っていた小麦畑。その風景をもう一度村に取り戻したいという思いで、田を
耕し、小麦の種を蒔きました。小麦は青々と葉を広げ、初夏には金色の穂を風に揺らしました。私た
ちが気付かないうち、知らないうちに失われていくものを少しでも守り次の世代に伝えていけたら、
と小麦畑を前に思いました。食と農を通して生まれる、人と人とのあたたかいつながりに深く感謝して。
日本の大地と農業、大切な風景を伝える小麦です。小麦を半分、百姓の心を半分、ご賞味ください。
全粒粉
1 パック(500g) 540 円
小麦粉
1 パック(500g) 648 円
無農薬有機栽培の小麦全粒
無農薬有機栽培の小麦粉で
粉です。栄養価の高い胚芽、
す。中力粉です。
(静岡県産)
外皮まで一緒に挽きました。
中力粉です。(静岡県産)
大地の恵み 里山からの贈り物
わこうど味噌
(熟成玄米糀味噌)
有機玄米糀・有機大豆・天日塩使用
味噌の原料の米は、田植えから稲刈りまでをすべて手作業で行い、アイガモ農法で育てた無農薬有機米です。
ビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含む玄米にこだわり、自家製玄米糀を仕込んでいます。原料の大豆
も毎年自家採種した種を 7 月に蒔き、無農薬有機栽培で育てたものを使用してています。味噌を仕込んだ後
は、吉野杉の大樽で長期熟成させています。添加物、保存料などは一切使用していません。玄米糀ならでは
の奥深い味わいとコク、有機大豆のうまみをお楽しみください。冬季(1 月∼3 月)には、玄米糀単品でも
お求めいただけます。
しその実香り味噌は、無農薬有機栽培のしその実と玄米糀味噌で作りました。しその実のさわやかな風味は、
ご飯との相性が抜群です。田楽にもぴったりです。
わこうど味噌
1 パック(800g) 875 円
しその実香り味噌
小瓶(100g) 514 円
原材料:
原材料:
有機玄米糀(静岡県産)
有機しその実(静岡県産)
有機大豆(静岡県産)
有機玄米糀味噌(静岡県産)
天日塩
きび砂糖、胡麻油
* 玄米糀は冬季(1 月∼3 月)のみ、お買い求めいただけます。1 パック(1kg)1,080 円です。
原材料からすべて自家栽培の加工品です。
梅干し
有機梅・有機赤紫蘇・天日塩使用
無農薬有機栽培で育てた梅の実を摘み取り、赤紫蘇と天日塩だけで長期間漬け込んだ自家製梅干しです。
添加物、保存料などは一切使用していません。1 つ 1 つ実をひっくり返しながら丁寧に土用干ししていま
すので、力強い陽射しをいっぱいに浴びた梅の自然な甘みが自慢です。
小梅カリカリ漬けは、無農薬有機小梅を塩だけで漬け込みました。カリカリとした食感が特徴です。
抗酸化作用の強い梅の栄養素がたっぷり詰まった赤梅酢は、美容と健康にぴったりです。野菜の浅漬け、
酢のもの、ドレッシングの他、お料理の隠し味にどうぞ。
梅干し
1 パック(200g)514 円
小梅カリカリ漬け 1 パック(200g)
514 円
赤梅酢
小瓶(200ml) 514 円
原材料:
原材料:
原材料:
有機梅(静岡県産)
有機梅(静岡県産)
有機梅(静岡県産)
有機赤紫蘇(静岡
天日塩
有機赤紫蘇(静岡
県産)
県産)
天日塩
天日塩
山ならではの高品質なお茶を、急須まで。
良い百姓は
〒426-0134 静岡県藤枝市滝沢 1416-3
電話 054 (639) 0033
FAX 054 (639) 0858
www.munouyakucha.com
tunagu_kai@yahoo.co.jp
良い作物を作る前に
良い土を作る。
お茶を半分
百姓の心を半分
ご賞味ください。