みどりの風 - 熊本県農業者政治連盟

平成27年
大 詰 め を 迎 え た TPP
交渉
牛舞い(撮影:与古田 弘様) 第3回「未来に伝えたい農業・農村の風景」フォトコンテストで、JA グループ熊本賞を受賞された3作品の中の1点です。
今月の表紙
特 集
No.305
■県青協通常総会を開く
■ミラノ万博が「食」をテーマに開幕
される!
■参議院議員山田としお氏コラム
■ 15 年度当初予算が成立
■第3回「未来に伝えたい農業・農村
の風景」フォトコンテスト入賞者
■各連合会からのお知らせ
農政連情報
6
発 行/熊本県農業者政治連盟
熊本市中央区南千反畑町2−3 電話 096-328-1284 編集責任者 藤川 修朗 平成9年7月4日第三種郵便物許可
発行日/平成 27 年 5 月 15 日・毎月1回 15 日発行 定価/1部 50 円(但し、会員の購読料は会費の中に含む)
あ ぜ み ち
中 学 一 年 生 の 男 子 生 徒 が、 グ ル ー プ の
先輩に無惨に殺された事件はいろんな出
来 事 が か ら ん で い る の だ ろ う が、 貧 困 が
大きく事件を包んでいる。
﹁この国は貧しいが、貧困は存在してい
ない﹂、幕末に訪れた西洋人の眼に日本の
社 会 は そ う 映 っ た と い う。 し か し 現 代 の
日 本 に は 確 実 に 貧 困 が 存 在 し て お り、 そ
れ は 親 か ら 子 へ と 連 鎖 し が ち で あ り、 社
会 か ら の 孤 立 を 意 味 し て い る。 今 回 の 事
件 が そ う だ っ た の で は な い か。 こ の 事 件
が、 残 虐 さ と は 別 に 救 い の な さ を 感 じ る
の も そ こ に あ る。 少 年 は 帰 る 場 所 な ど な
か っ た の だ。 人 々 は み な 忙 し く、 事 件 で
もない限り他人へ関心は向かない。
薄暗いバスの車内で仕事帰りの女性が、
ようやく自分だけの時間を得たかのよう
に、 左 の 掌 の 上 を 右 手 の 人 差 し 指 で 黙 々
と す べ ら し 続 け る。 明 日 は ま た 同 じ 一 日
が 始 ま る。 今 が 一 番 ほ っ と し た 気 持 ち に
あるのだろうか。
仕 事 を 失 え ば、 生 活 は 次 第 に 困 窮 し て
い く 一 方 で、 孤 立 は す ぐ に で も や っ て 来
てしまうのが現代社会である。
貧 し さ と 孤 立 と が 襲 っ た 時 に、 ひ と は
貧 困 に 陥 り、 そ こ か ら の 脱 出 も 容 易 で は
な く な る。 家 族 や 地 域 の 持 つ 役 割 に も っ
と真剣に向きあうべき時期にあると思う。
21
19
20
57
▲4月21日午前3時頃、会談後に記者の質
問に応じる甘利担当相(日本農業新聞提供)
28
12
28
し か し、協 議 後の 会 見で、甘 利 担 当
相 と ア メ リ カ 通 商 交 渉 部 の フ ロマ ン 代
表 は、と も に記 者団 に 対 し、日 米 間の
15
No.305 みどりの風 2015.5.15(2)
大詰めを迎えたTPP交渉
17
会による重要5品目などの﹁聖域堅持﹂ ています。
隔 た り は 相 当 狭 まっ た こ と を 強 調 し ま
1.日 米 首 脳 会 談 を 前 に し た 日
一方で、米 国 産 米の 輸 入 拡 大で 日 米
を求めた国会決議を遵守すべく、毅然
した。
米協議の状況
間の隔たりが大きく、自動車部品でも
とした態度で交渉に臨むべきです。
アメリカも、オバマ大統領の在任時
環 太 平 洋 連 携 協 定︵TPP︶ 交 渉 に 困 難 な 問 題 が 残って い る と い わ れ て い
に TPP 妥結を図るには、大統領選の
お け る 全 体の 行 方 を 左 右 す る とい わ れ
ま す。ま た、交 渉 参 加 カ国全体でも
日程から逆算すると時間的余裕があま
る日米協議は、農産物関税や自動車を
2.日米首脳会談の開催
知 的 財 産 な どの ルール 分 野で 進 展 が 見
り ない と もい わ れてい ま す。ま た、中
めぐる隔たりを埋めるため、今年に入っ
4月 日 ア メ リ カ の 首 都 ワ シ ン ト ン
られていません。
国 が 主 導 す る ア ジ ア イ ンフラ 投 資 銀 行
て も 精 力 的 に 実 務 者 協 議 を 重 ねて 来て
で 安 倍 首 相 と オ バマ 大 統 領 に よ る 首 脳
︵AIIB︶の創設メンバーは英仏独な
います。
会 談 が 行 わ れ ま し た。会 談で は、環 太 日米を除く参加国は、日米協議の進
どを含む カ国に達し、アジア太平洋
平洋連携協定︵TPP︶交渉については、 展具合や、合意の最終局面で必須とな
最近になってアメリカは、日本にとっ
るアメリカの﹁貿易促進権限﹂
︵TPA︶
地 域での 中 国の 存 在 感 が ま す ま す 大 き
て 最 大 の 聖 域 で あ る 米 につ いて も 主 食
個 別・具 体 的 な 交 渉 は 行 わ れ ず、日米
法 案 を オ バマ 大 統 領 が 議 会 か ら 取 得 で
くなっています。こうした背景もあり、 協議の進展が TPP 全体の推進力にな
用 米 .5万 トン、く ず 米 や 調 整品 な
きるかどうかをにらみながら交渉をお
オバマ大統領は、アジア太平洋地域の
ど を 含 め て 計 . 5万 ト ン の 輸 入 拡 大
るとし、日米が交渉をリードして早期
貿易、投 資の新たなルール作りの主導
を強く要求しており、日米 2国間協議
妥結に導くことで認識が一致しました。 こなっています。
権を握るためにも、TPP の早期妥結
の最大の争点に浮上しています。
これ までの両国の 立場を一層強固にす 注目される TPA 法案は、すでに4
月に上下両院の委員会で可決しており、
を強く望んでいると思われます。
るもので、日米協議の急展開に警戒が
4月 日、東京で再開された日米実
現在は本会議での審議待ちの状況に
務者協議でも、アメリカは取り下げる
必要になっています。
なっていま す。アメリ カ 議 会の多 数 派
姿 勢 を み せ な かっ た と 報 じ ら れ て い ま
そして首脳会談後の共同声明の中で、
と なっ た 共 和 党 は 自 由 貿 易 派 が 多 い も
す。
TPP に関して次のような発表が行わ
のの、焦点は TPP 反対派が多い下院
れました。
そ う し た 中、 4 月 ∼ 日、 日 米
で 過 半 数 を 得 る た めの 民 主 党の 支 持 を
両国政府は 日の日米首脳会談を目
・
日
米
両
国
は
、
2
国
間
の
交
渉
で
お
お
き
集められるかにあるようです。民主党
前 に 控 え、交 渉 前 進 を 目 指 し、東 京で
な進展があったことを歓迎する。
の 支 持 基 盤で あ る 労 働 組 合 は、TPP
TPP をめぐる半年ぶりの日米閣僚協
・
協
定
の
迅
速
か
つ
成
功
裏
の
妥
結
の
た
に 反 対 の 立 場 の た め、 民 主 党 幹 部 は、
議を行い、農産品や自動車部品の関税
め、共に取り組む。
TPA 法案への表だった態度を表明し
などについて協議しました。
・ 日 米 両 国 は、TPP の 二 大 経 済 大
ていません。
大 き な 焦 点 に なって い る 米 国 産 米 の
国 と し て、 こ れ ま で に 交 渉 さ れ た
この た め、最 近 オ バマ 大 統 領 は、民
輸入拡大について、日本は特に米の重
貿易協定の中で最も高い水準の協 主 党 議 員の 支 持 を 得 る た め に 力 を 注い
要性、米価下落など国内の需給情勢が
定をまとめる。
でいるといわ れ、合意に向けた動きが
日本は現在、官民挙げて飼料用米の
厳しいことを説明し理解を求めるなど、
活発化しています。
振興を進め、主食用米の需給均衡を図
協 議 2日 目 は 午 前 3 時 半 近 く ま で に お
3.今後の情勢
る 農 業 政 策の 転 換 を 行 お う と して いる
よび、夜を徹して続けられましたが決
アメリカ議会の日程から、5月中に
TPA 法案が審議入りとなりそうであ
ところで す。こう した 状 況で 前のめ り 交渉は最終局面を迎えているとみら
着はつきませんでした。
れ、日 本 側 は 米 や 牛 肉・豚 肉 な ど、国
り、審 議 結 果 次 第で は、閣 僚 会 議の 開
な TPP 交 渉 に よ り、 米 と 食 肉 の 輸
会決議で﹁聖域﹂とした重要品目で も
催など、一気に TPP 交渉が動く懸念
入 を 拡 大 す るこ と は 政 策 的 に も 矛 盾 し
譲 歩 案 を 検 討 し て い る と の 報 道 も あっ
があり最大限の警戒が必要です。
ていま す。政 府 は、衆 参 農 林 水 産 委 員
特 集
右から
委 員 長
委員長代行
副委員長
副委員長
善積
智晃︵JA熊本うき︶
前本
勝︵JAたまな︶
古嶋
公博︵JAやつしろ︶
石本
勝也︵JA鹿本︶
▲挨拶する善積委員長
ミ ラ ノ 万 博 が﹁ 食 ﹂を テ ー
マに開幕される!
JAグループ日本館に協賛
都市農業振興基本法が成立
﹁地球に食料を、生命にエネルギーを﹂
をテーマにした、ミラノ国際博覧会が
5月1日開幕しました。約150の国・
地 域 や 国 際 機 関 が 参 加 し、 6 カ 月 間、
月末まで開催されます。
博覧会では、各国の食の魅力や食文
化を発信するだけでなく、食料安全保
障 な ど 地 球 規 模 の 問 題 につ い て も 考 え
を深める機会を目指しています。
﹁世界の人々に十分に安全で健康的、
適切、持続可能な食料を保証すること
は可能か﹂との問いを設定し、参加各
国は、それらの解決策を展示の中で示
すことを求められています。
日本館は、日本の食や農が地域の多
様性に彩られ文化、知恵と技を育んで
きたのをテーマに掲げ、JA グループ
も協賛しています。
10
4月 日、衆議院本会議で﹁都市農
業振興基本法﹂が可決、成立しました。
基本法は、農業の多面的機能を評価
したものであり、
﹁都市農業﹂を市街地
と そ の 周 辺 で 行 わ れ る 農 業 と 定 義 し、
農 地の 宅 地 並み 課 税で 存 続の 危 機 に あ
る 都 市 農 業の 振 興 を 国 や 自 治 体の 責 務
と定めています。
また担い手の育成・確保や市民農園
の 整 備、 給 食 を 含 む 地 産 地 消 の 促 進、
食 農 教 育の 充 実 な ど も 国 や 自 治 体の 基
本的施策として求めています。
16
県青協通常総会を開く
また、ポリシーブック︵青壮年部政
策 提 言 集 ︶に 基 づ く 各 種 農 業 政 策 要 請
活動など、農政活動を強力に展開する
∼TPP交渉関係で特別決議∼
こととしています。
なっている。我々はこれ まで にない 組
熊本県農協青壮年部協議会︵善積智
最後に、委員長代行に就任した前本
晃委員長︶は、5月8日 JA 熊本経済
織の大転換期を迎えている。
勝氏が、
﹁われわれは、国民の命を預か
連ホールにおいて、県内盟友や関係者 一方、TPP 交渉は最終局面に近づ
る 者 と して、ま た、農 村・地 域 社 会 を
ら 100名の出席のもと、第 回通常
いているとされ、情 報開示が全く ない
担う者として、引き続き、青壮年部盟
総会を開催しました。
中で、重要品目に関する報道が相次い
友の意思を結集し、国民各層との幅広
でおり現場は、不安と混乱のなかにあ
い連携のもと、TPP から〝食と暮ら
る。今 後 さ ら に 政 府 に 対 し﹁衆 参 農 林
し・いのち を ま もる〟た め、不退 転の
水 産 委 員 会 決 議 ﹂の 厳 守 と 交 渉 内 容 の
決意で、断固反対の運動を徹底的に展
情報開示を強く求め、幅広い国民的議
開
していく覚悟である。
﹂と TPP︵環
論 を 展 開 して い く 必 要 が あ る ﹂と 述べ
太 平 洋 連 携 協 定 ︶交 渉 に 関 す る 特 別 決
ました。
議︵案︶を読み上げ、参加者全員の拍
手をもって採択されました。
同総会では、平成 年度事業報告並
びに収支決算書、平成 年度事業計画
並びに収支予算書︵案︶など 4議案を
提案し全て承認されました。任期満了
に伴う役員選任では、委員長に善積智 選任された新4役
晃氏が再任されました。
平成 年度は、地域農業を担う青壮
年 部 盟 友 数 が 年々減 少 傾 向 に あ ること
から、組織基盤の強化と活性化を目指
して、次の重点事項を掲げ取組むこと
としています。
27
27
26
重点事項
1.JA 青壮年部組織の活性化に向け
た取り組み
2.JA 組織・事業・運営についての
学 習 活 動 を 通 じ た JA 運 営 へ の 参
画促進
3.消費者等に対する
﹁食の安全・安心﹂
﹁地産地消﹂への理解促進
4.
﹁日 本 農 業 新 聞 ﹂
﹁ 地 上 ﹂等の 学 習
資材の普及・活用
(3)No.305 みどりの風 2015.5.15
60
﹁平成
挨 拶 に 立 っ た 善 積 委 員 長 は、
年 度 は、我々農 業 者 に とって、米 価
のかつて ない下落、円 安による燃油や
飼 料 の 高 騰 ま た 阿 蘇 山の 噴 火 に よ る 降
灰被害等厳しい一年だった。さらには、
政府は JA 解体に結びつくような現場
を無視した農協改革を推し進め、今国
会で 農 協 法 改 正 案 が 審 議 さ れ るこ と と
26
▲
に
15
10
23
15
14
2.生産調整︵非主食用米への転換︶
農 政 改 革で 重み を 増 すの が 非 主 食
用米への転換です。主食米が、 年
産 に 続 き 2年 連 続 の 価 格 下 落 と な れ
ば 担い 手 を 中 心に大 き な 打 撃 は 避 け
15
15
農政連推薦
参議院議員山田としおの
ら れ ま せ ん。 年 度 当 初 予 算 で は、
年度当初予算が成立
政 府 は 非 主 食 用 米︵ 主 に 飼 料 用 米 ︶
改革の実効性が鍵 への転換を支援する水田活用の直接
︵4月 日付け日本農業新聞より︶ 支払交付金 2,770億円︵うち産
地交付金は 804億円︶を計上、前
2015年度当初予算 が、4月 9
日参議院本会議で採決され、可決成
年 度 並みの 手 厚 い 水 準 を 確 保 し ま し
立しました。農林水産関係は、前年
た。
度比 0.8%減の 2兆 3, 090億
また、生産数量目標の超過達成分
円でした。
に
アール当たり5、
000円分を都
道府県に配分する仕組みを新設、生
予算計上に当たって政府は、2年
目を迎える農政改革推進に必要な予
産調整の深堀につなげます。
算に重点をおいたとされます。
主な内訳は次のとおりです。
3.畜産対策
今 回 の 予 算 編 成 で 政 府 は、 生 産
1.農地中間管理機構の本格稼働
基盤の弱体化が深刻化する畜産関
連 予 算 の 増 額 も 行 っ て い ま す。
農 政 改 革 で、 生 産 コ ス ト の 削 減
に 欠 か せ な い 担 い 手 への 農 地 集 積 も
年度当初の関連予算は 2,097億
柱の一つとされていま す。 年 度 当
円 で、 年 度 補 正 と 合 わ せ る と 2,
初では、その核となる農地中間管理
368億円となり、 年度当初から
機構︵農地バンク︶の本格稼働に必
515億円の増額となりました。
要 な 予 算 と し て 1 9 0 億 円 を 計 上。
﹁畜産クラスター﹂と呼ぶ
目玉は、
先の 年度補正予算と合わせると
高 収 益 型 畜 産 体 制の 構 築 を 後 押 し す
390億円︵前年度当初比で 3割増
る事業。新規参入者や認定農業者ら
し︶となります。
を対象に収益性向上、畜産環境問題
への 対 応 に 必 要 な 機 械 の リ ー ス 整 備
農水省によれば機構が公募した農
地 借 受 希 望 面 積 万ヘク タ ー ル に 対
や施設整備、自給飼料の生産拡大な
し、農地の貸し出し面積は昨年度末
どを支援します。
時点で ,500 ヘクタールと借受
希 望 の 2% に 満 た な い 低 調 な す べ り
4.農業農村整備事業
出しでした。政府は本年度、機構の
民 主 党 政 権 で 大 幅 削 減 さ れ た 後、
運営を軌道に乗せたい考えです。
自公政権では削減分を、補正予算で
確保されてきました。ただ、 年度
補正ではそれが大幅削減されまし
た。このため、 年度当初予算の大
幅増額が期待されましたが 2.4%
微増の 2,753億円にとどまりま
した。
14
4
二つの議員立法を制定
2
農
政
問
題
2
5
3
4月9日 参院本会議で都市農業振
興基本法案の趣旨説明を行う。
相続税等の農地税制をはじめ、ご要望
この通常国会では、 月上旬時点で、
い た だ いて い る 都 市 農 業 の 諸 課 題 の 解
農 林 水 産 関 係 で 二つ の 議 員 立 法 を 制 定
決に向け、取 り組みを進めることがで
す る こ と が で き ま し た。一つ は﹁ 都 市
きます。頑張ります。
農業振興基本法﹂
、もう一つは﹁山村振
興法の一部を改正する法律﹂です。
も う一つの﹁ 山 村 振 興 法 の一部 を 改
正する法 律 案﹂は、この 月で 期限が
特に都市農業振興基本法については、
切 れ る 山 村 振 興 法の 回 目の 期 限 延 長
私 が J A全 中 に 勤 務 し て い た と き か ら
を行うためのものです。衆 議院議員の
の課題で もあ り ま した。議 員 と なって
金子恭之先生が、自民党の山村振興特
か ら、自民 党の 議 員 連 盟﹁ 都 市 農 業 研
別 委 員 会の 委 員 長 と して 取 り ま と め ら
究 会 ﹂に入 会 し、事 務 局 長 を 務 め、法
案 作 成 に 取 り 掛 か り ま し た。 そ の 後、 れました。
法案を検討する会議体が自民党の正式 私は、同委員会の事務局長として関
わっていたので す が、議 員 立 法 と して
機関として設置され、私が責任者を務
衆 議 院 先 議 で 行 う こ と に なって い た た
め ま し た。農 水 省 は も ち ろ ん、国 土 交
通省、財務省、総務省、法制局を加えて、 め、山村振興法案と都市農業振興基本
法 案の つ を そ れ ぞ れ 衆 参で 分 担 して
法案の骨格から議論を始めました。
成 立 さ せ ま しょう と、各 党への お願い
昨年の臨時国会で は、あと 日あれ
に回り ま し た。この 時 期 は、JA改 革
ば手続きが済み、成立を図ることが出
に関する議論の真最中でもあり、本当
来 た ところで すが、衆 議 院 解 散のた め
に苦労しましたが、この戦略が奏功し、
に 残 念 な が ら 廃 案 と なって し ま い ま し
両 法 案 と も、ほ ぼ 同 時 期 に、一方 は 衆
た。
議 院 か ら、一方 は 参 議 院 か らの 審 議で
年が明け、通 常国会での成立を目指
成 立 を 実 現で
してい た ところ、 月 日、参 院 農 林
きました。本
水 産 委員 会で 全 会 派一致で 決 定 し たこ
当に皆さんあ
とに始まり、参議院本会議や衆議院の
り が と うご ざ
農 水 委・本 会 議 で も、全 員一致 で 可 決
いました。
していた だ き ま し た。ここまで 来 るの
に苦労しました。涙が出るほどうれし 課題は、こ
れからも続き
かったで す。与野 党問 わ ず 多 くの 先 生
ます。頑張り
方 に、この 法 律の 意 義 をご理 解 い た だ
いたおかげです。ありがたいことです。 ます。
この法 律 を足 掛 かりに、生産 緑 地や
4
5
7
10
14
14
14
15
No.305 みどりの風 2015.5.15(4)
(5)No.305 みどりの風 2015.5.15
る T P P反 対 に 関 す る P R活 動 を は じ
TPP断固反 対の街頭
め、広範な県民各層への理解促進や情
宣伝活動を継続
報の共有化を図るため﹁くまもと
食
∼JAグループ熊本∼
と暮らし・いのちを守るネットワー
ク﹂を設置し、学習会等も開いていま
JAグループ熊本では、TP
P︵環太平洋連携協定︶断固反
す。
対運動の一環として、街頭宣伝
当 面 は 、 日 米 首 脳 会 談 や 、 5月 末 に
活動を続けています。
フ ィ リ ピ ン で 開 か れ る A P E C︵ ア ジ
ア太平洋経済協力会議︶の貿易担当相
政 府 が 2 0 1 0年 月 、 T P P参
加を検討すると方針を示したことを
会 合 の 行 方 を 見 据 え 、 J Aグ ル ー プ 熊
重く受け止め、同年 月から熊本市
本として一体となった活動を続ける方
の繁華街で活動を開始。東日本大震
針です。
災で一時中断しましたが 年
8月 か ら 再 開 し ま し た 。 ﹁ 同
じ場所、同じ時刻での継続が
大切﹂と週末を中心に約 人
の J Aグ ル ー プ の 職 員 が ち ら
し等を配布し、一般消費者に
対 し て T P P反 対 の 理 解 を 求
める活動をしています。
年4月末現在で、街宣
活動に参加した職員は延べ
4036人となりました。
J A熊 本 中 央 会 の 藤 川 修 朗
農 政 広 報 部 長 は ﹁ T P P交 渉
は、報道が先行している状況
で、現場の農家は農業の将来
に大きな不安を抱えている。
政府は国会決議を踏まえた交
渉を粘り強く行ってほしい﹂
と強調しました。
活動内容は多彩で、新聞や
テレビ等のマスメディア活用
とフェイスブックの展開によ
15
JA 中央会
JA 経済連
平成 年度冷凍米飯愛
食運動進発式
27
JA熊本経済連は4月 日、
同経済連7階ホールで冷凍米飯
愛食運動の進発式を開きまし
た。JAや女性協、県青協など
からおよそ100人が出席し、
愛食運動の輪を広め、熊本県産農畜
産物の消費拡大と地産地消を進める
ことを誓いました。
J Aグ ル ー プ 熊 本 で は 2 0 0 9年
か ら 1 0 0% 熊 本 県 産 農 畜 産 物 使 用
にこだわった冷凍米飯の愛食運動を
展開しています。地産地消商品の開
発で、県産農畜産物消費拡大による
農業の安定した経営と、消費者の食
に対する安全安心の要望に応えるこ
14
10
▲
会 場 に 展 示 さ れ た 7種
ました。
類の冷凍米飯
とを目的としています。同経済連の加
耒誠一会長は、﹁愛食運動で県産農畜
産物の消費の輪が拡大するよう、県下
J Aグ ル ー プ が 一 丸 と な り 取 り 組 ま な
ければならない﹂と挨拶しました。
今年度からは、﹁肥後高菜めし﹂や
﹁とんこつ風炒飯﹂など従来の商品 6
アイテムに加え、新商品の﹁りんどう
ポークのネギ塩炒飯﹂が加わりまし
た。この商品は﹁くまもとのりんどう
ポーク﹂のブランド設立 周年を記念
して開発され、﹁りんどうポーク﹂を
贅 沢 に も 1 0 0% 使 用 し 、 香 り 豊 か な
ネギとシンプルな塩味で米と肉の旨味
が引き立っています。同経済連の河内
幹夫施設生活部長は、﹁食の安全安心
をお届けしながら、健康で豊かなくら
しづくりを提案したい﹂と話していま
す。
式には熊本県のゆるキャラ﹁くまモ
ン﹂やローカルタレントのばってん城
次さんが登場
し、会場を盛
り上げまし
た。JAグ
ループ役職員
が一丸となっ
て冷凍米飯愛
食運動に取り
組み、グルー
プ全体で目標
数 量 1 1 3㌧
の達成を誓い
▲女性協、県青協、りんどうポーク協議会、JA職員に
よるガンバロウ三唱
11
10
10
12
繁華街でちらしを配布しTPP反対を訴えるJAグループ熊本の職員(熊本市で)
No.305 みどりの風 2015.5.15(6)
第4期 平成
平成
年
年
月
月
日から
日
50
JAの自動車共済 見積
りキャンペーン実施中
︻白内障を見逃さないためには︼
両 方の 目で 見て い る と 症 状 に 気 付 か
ないことがあります。
普 段 か ら 目の 左 右の 見 え 方 に 違 い が
ないか気にしておく必要があります。
もしも、左右の見え方に異常を感じた
ら 早 め に 眼 科 を 受 診 す る こ と が 大 切で
す 。ま た 、定 期 的 に目の 検 診 を 受 診 し
ておくことをお勧めします。
糖 尿 病 な どの 病 気 か ら 目の 病 気 が 発
症する場合もあ
りますので、年
に一回は健康診
断を受けましょ
う。
①外側の皮質から濁るタイプ
白内障について
・まぶしさを感じるようになる
②中心部から濁るタイプ
今回は、ご高齢の方に多く見
られる白内障についてお伝えし ・物が二重に見えるようになる
③水晶体前方中央から濁るタイプ
たいと思います。
・明るい場所で症状が現れる
白内障は、目の中のレンズの ④水晶体後方中央から濁るタイプ
役目をしている水晶体が濁って
起こる病気で、加齢に伴って起 ・急激な視力の低下がみられる
この ように、濁る場所によって も症
こりやすくなります。 歳代から増
状が違ってきます。
え 始 め 、 歳 代で は 、多 くの 方 が 白
内 障 を 発 症 している と 考 え ら れてい
︻白内障の治療︼
ます。
白 内 障 の 治 療 に は 、主 に﹁ 薬 物 療
法 ﹂と﹁ 手 術 ﹂が あ り ま す 。﹁ 手 術 ﹂
︻主な症状︼
は 濁った 水 晶 体 を 取 り 除 き 、﹁眼 内 レ
◎物がぼやけて見える
ンズ﹂を代わりに挿入します。
◎まぶしく感じる
手術は、症状が進行していなければ
◎物が二重に見える
日帰りで受けることも可能です。
◎薄暗い場所で文字が見にくい
◎視力の低下
特に
以上の様な症状が現れますが、
ご 高 齢の 方 は 気 付 か ず に その ま ま 放
置されていることも多いようです。
80
︻白内障の原因︼
一番 多 い 原 因 は 、加 齢 に よ る もの
で﹁ 加 齢 性︵ 老 人 性 ︶白 内 障 ﹂と 呼
ば れ て い ま す 。ま た 、そ の 他 に 、ア
ト ピー性 皮 膚 炎 や 目の 外 傷 、ステロ
イ ド 薬の 長 期 使 用 が 原 因で 起 き る 場
合もあります。
JA 厚生連
︻水晶体の濁り方のタイプ︼
水 晶 体の 濁 り 方 に は 、主 に 4つの
タイプがあります。
(7)No.305 みどりの風 2015.5.15
▲ネスカフェ バリスタ
(100 名様にプレゼント!)
▲JA共済オリジナル
くまモンスマホスタンド
(1,000 名様にプレゼント!)
▲JA共済オリジナル
くまモンクリアファイル
(お見積りをされた方全員にプレゼント!)
!!
只今、JA共済連では﹁自動
車共済
見積りキャンペーン﹂
を実施中です。
この機会に、JAの自動車共
済にご加入の方も、ご加入でな
い 方 も 、 J Aの 自 動 車 共 済 の お 見 積
りをされてみませんか?
お見積りされた方の中から、抽選
で 100名様に、大人気﹁ネスカ
フェ
バリスタ﹂をプレゼント!
さ ら に 、 は ず れ た 方 に も Wチ ャ ン
ス 賞 ﹁ J A共 済 オ リ ジ ナ ル
くまモ
ン ス マ ホ ス タ ン ド ﹂ を 1, 0 0 0名
様にご用意しております。
また、お見積りをされた方にはも
れ な く ﹁ J A共 済 オ リ ジ ナ ル
くま
モンクリアファイル﹂をプレゼント
いたします。
現 在 、 第 1期 受 付 中 で す 。 お 見 積
りの際に、現在ご加入されている自
動車の保障内容が分かるもの、運転
免許証、車検証をご準備下さい。
詳 し く は 、 お 近 く の J A窓 口 ま で
お気軽にどうぞ!
︻応募期間︼
第1期 平成 年 月 日から
平成 年 月 日
第2期 平成 年 月 日から
平成 年 月 日
第3期 平成 年 月 日から
平成 年 月 日
JA 共済連
27 27 27 27 27 27
12 10 9 7 6 4
31 1 30 1 30 1
28 28
3 1
5 1
あ と
﹁かかしの豊作祈願﹂
が き
撮影者
前田
高光様︵熊本市︶
第 3回未来に伝えたい﹁農業・農村の
風景﹂フォトコンテストの入選作の中
の一点です。
天草地方は、超早場米の産地として
知られています。その田植え後の豊作
祈願が、ユーモアあふれる案山子たち
で表現され楽しい風物詩となっていま
す。
●盟友の皆様のご意見や周辺地域の話
題、写真などお寄せ下さい。
連絡先
熊本県農業者政治連盟
︵電
話︶096ー328ー1284
︵FAX︶096ー326ー5807
︵Eメール︶ knsr@fancy.ocn.ne.jp
No.305 みどりの風 2015.5.15(8)